絵の本おーなり由子の『絵の本』★きれいな色と言葉 ★天使のみつけかた ★しあわせな葉っぱ etc・・・ 星野富弘の『花の詩画集』 ★速さの違う時計 随筆 「速さの違う時計」より 血液型が違うように、人はそれぞれ、速さの違う時計を持って いるような気がする。 「山百合」より じっと見ていると、山百合は美しさを通り越して、不気味にさえ感じる。 愛らしいとか、清楚とかいった、ありきたりの言葉など、とうの昔に 食いつくしたような大きな花びらが、裂けた口のように開き、内側に 橙色のおしべが怪しくゆれて、それはまさに、辺りに漂うありったけの 生命を、全身で吸い取ったような、すさまじい美しさである。 昔の人はそこに病人のうめき声――生命の極限を感じたのかも知れない。 人は美しすぎるものを目の前にした時、死を思わずにいられないのでは ないだろうか。椿や彼岸花のように、昔から身近にある美しい花も、 なぜか死と結びつけられている。 昔の人は、満開の桜の花にも不吉なものを感じたらしい。 美しいものが、なぜ死と結びつくのかわからないが、もしかしたら 本当に美しいものは、自分の生命と引き換えにしなければ得られない 程のものなのではないだろうか。 相田みつをの本etc・・・ ジャンル別一覧
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